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定員No. 35:吾輩はフランスから来た英国の名探偵『ウジェーヌ・ヴァルモンの勝利』
2021/1/16
クイーンの定員No. 35は、コナン・ドイルの友人で、ホームズもののパロディでも知られるロバート・バーの短編集です。 この短編集の収録作品のうち「放心家組合」と呼ばれる短編は、江戸川乱歩が言うところの ...
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定員No. 27:秘密結社『七王国』の女性首魁マダム・コルチー(そして『マダム・サラ』へ)
2021/1/7
以前、こちらの記事にてミステリ史上最初の女性探偵を紹介しました。 では、ミステリ史上最初の(職業的)女性犯罪者は誰になるでしょうか? それは、L・T・ミード女史が医学者であるロバート・ユースタスと合作 ...
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定員No. 42:科学者探偵の元祖『ジョン・ソーンダイクの事件記録』
2020/11/26
2020年、画期的な短編全集の刊行が開始されました。 『ソーンダイク博士短篇全集』全3巻(国書刊行会)。 私がこの年に最も読みたかった作品の一つです。 第Ⅰ巻には2つの短編集が収録されていますが、いず ...
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定員No. 38:世界に先駆けた【完全版】全集で全貌が明らかに;『思考機械』
2020/10/5
いわゆる「シャーロック・ホームズのライヴァル(ライバル)たち」の代表選手として、隅の老人を以前ご紹介しました。 その『隅の老人(完全版)』(作品社)の翻訳・解説をなされた平山雄一さんが、2019年に同 ...
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定員No. 51:鉄道ファンも健康志向の方も注目!『ソープ・ヘイズルの事件簿』
2020/4/20
鉄道とミステリ と聞いて、ワクワクされる方も多いのではないでしょうか。 今回ご紹介する短編集は、「鉄道探偵小説の分野での短編における最も初期の専門家」(エラリー・クイーン)であり、菜食と奇妙な健康体操 ...
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定員No. 29:『短編ミステリの二百年』の巻頭を飾る「霧の都」の奇譚『霧の中』
2020/4/20
2019年10月、創元推理文庫の<名作ミステリ新訳プロジェクト>の第10弾として、小森収 編『短編ミステリの二百年1』が出版されました。 その巻頭を飾る作品がリチャード・ハーディング・デイヴィスの「霧 ...
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定員No. 79:いかさま師のトリックを暴いていくユーモラスな短編集;『悪党どものお楽しみ』
2020/4/20
このカテゴリーの最初の記事に参考図書として挙げている『世界ミステリ作家事典[本格派篇]』(国書刊行会)。 その最後から2番目に取り上げられた劇作家パーシヴァル・ワイルドの諸作は、この本が刊行された19 ...
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定員No. 47:ユーモアとウィット、逆説と奇想にあふれた『ブラウン神父の童心』
2020/4/20
エラリー・クイーンは、「これまでに創造された探偵三巨人」として、ポーのデュパン、ドイルのシャーロック・ホームズ、そして、今回ご紹介するチェスタトンのブラウン神父を挙げています。 記念すべきブラウン神父 ...
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定員No. 5:デュパンが探偵小説のアダムなら、イヴは誰?;『パスカル夫人の秘密』
2021/1/7
以前の記事で、エドガー・アラン・ポーが1841年に世界で最初の探偵小説「モルグ街の殺人」を書き、小説に登場する探偵すべてのアダム(つまり、小説上の最初の男性探偵)というべきC・オーギュスト・デュパンを ...
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定員No. 37:神出鬼没のアンチ・ヒーローに胸が高鳴る 『怪盗紳士ルパン』
2020/12/23
このカテゴリーで、アルセーヌ・ルパンが探偵として活躍する連作短編集『八点鐘』(クイーンの定員No. 69)を紹介しました。 探偵としてのルパンも魅力的ですが、やはりルパンと言えば「怪盗紳士」。この記事 ...
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定員No. 41:最も有名な「シャーロック・ホームズのライヴァル」のひとり;『隅の老人』
2020/4/20
前回ご紹介したアンナ・キャサリン・グリーン。 それに少し遅れて、海を渡ったイギリスではハンガリー出身の女性が奇妙な老人を主人公にした連作を発表し、評判を呼んでいました。 それがバロネス・オルツィの隅の ...
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定員No. 54:「探偵小説の母」が奏でる『ミステリーの最高傑作集』
2020/12/13
以前の記事で「探偵小説の父」をご紹介しました。 では、「探偵小説の母」、「推理小説の母」は誰になるかと言えば、1878年に発表された処女長編『リーヴェンワース事件』が出世作となったアメリカの作家アンナ ...
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定員No. 3:抜群のストーリーテラーであるウィルキー・コリンズの『ハートの女王』
2020/12/1
以前の記事で、「クイーンの定員」の最初の短編集をご紹介しました。 これからしばらくは、最近リニューアルされた『世界推理短編傑作集1〜5』(江戸川乱歩 編;創元推理文庫)の作品配列に従いながら、2019 ...
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定員No. 16:どの翻訳で読まれますか? 『シャーロック・ホームズの冒険』
2020/8/21
今回の記事は、「クイーンの定員」に選ばれた短編集の中で最も有名な、と言っても過言ではない、アーサー・コナン・ドイルの『シャーロック・ホームズの冒険』を取り上げます。 ご存じ、[ホームズ物語]の最初の短 ...
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定員No. 1:「探偵小説の父」が紡ぐ12の『物語』とミステリー
2020/4/20
今回の記事は、本格ミステリの生みの親であり、「探偵小説の父」、「推理小説の父」とも呼ばれるエドガー・アラン・ポーの短編集を取り上げます。 (なお、「探偵小説の母」については、こちらの記事をご参照くださ ...