私は大学生の時に、第二外国語としてフランス語を学びました。
ここでは、その時に大変お世話になった教材をご紹介します。
フランス語を学びたいと思ったのはアルセーヌ・ルパンの影響
以前の記事にて、私が中学生の時にアルセーヌ・ルパンが活躍する『八点鐘』という作品に胸をときめかせたことを記しました。
「クイーンの定員」カテゴリーの第2回目は、モーリス・ルブラン『八点鐘』を取り上げます。 このカテゴリーの目的については、こちらの記事をご参照ください。 ルブランと言えばアルセーヌ・ルパンの生みの親で有 ... 続きを見る定員No. 69:アバンチュールに胸をときめかせた『八点鐘』
そのときから、フランス語を勉強してみたいなと思っていました。
一方で、私は高校生の時に将来は薬学を勉強しようと考えるようになりました。
薬学といえば、その昔はドイツで研究が進展していましたから、ドイツ語の文献に触れることもあり、普通は薬学部に進学しようとする者は第二外国語としてドイツ語を選択するのが主流、と伺ったことがあります。
私も大学に入学した際は、第二外国語の選択時に大いに悩み…
全然、悩みませんでした!
いや、とにかくフランス語を履修することしか頭にありませんでした。私の趣味が勝ったわけです。
NHKラジオ「フランス語講座 入門編」との運命的な出会い
さて、いざ学ぶからにはおろそかにはしたくないと思い、高校時代はNHKラジオの英語講座で勉強していた縁もあって、4月に大学に入学してからすぐにNHKラジオのフランス語講座も聴講することにしました。
その当時のNHKラジオ「フランス語講座」は毎週月〜木が入門編、金・土曜日が応用編の放送で、それぞれ半年間の講座(4月〜9月、10月〜翌年3月)でした。
毎月のテキストに入門編、応用編の両方が掲載されていましたが、フランス語はまったく勉強したことがなかったので、まずは入門編を聴講することに。
その時の講師の先生が古石篤子先生。
テキストは"Le chat aux yeux d'or"、つまり『金色の眼の猫』という物語に沿ってフランス語を勉強するというものでした。
このタイトル・コールは今でも鮮明に覚えています。
Le chat(ルシャ)が「猫」でaux yeux(オジュ)が「(複数の)眼」、そしてd'or(ドゥー)が「金色の」という意味です。
マヤという日本人の少女がペピートという猫とともに繰り広げる冒険物語に、私はすぐに引き込まれました。
いろいろ不思議な謎がある中で、最後はどうなるのだろうかと続きを気にしながら、半年間の講座を聴講したものです。
最初のフランス語の学習で、こんな素敵な講座に出会えたことは大変幸運でした。
もっとフランス語を学びたい、という気持ちが強くなったからです。
この講座が終わってからも大学の授業やNHKの講座で勉強を続けた結果、フランス語の勉強を始めて2年後には「実用フランス語技能検定(仏検)」の3級に合格することができました。
『金色の眼の猫』:CD付テキストが現在も販売中です
マヤとペピートに心をひかれたのは、どうも私だけではなかったようで、数年後にCD付テキストが出版されました。
金色の眼の猫;古石篤子・著、照井喜美子・絵(駿河台出版社)
このテキストの存在に気づいたのは私が社会人になってからのことで、
と購入しました。
このテキストは「絵本編」と「語句 ポイント編」の2冊に分かれているのですが、基本的には本文が書かれている絵本を見ながら付属のCDで音を聞いて、どんどん先を読み進めるのがよいようです。
少しくらい意味が分からなくてもよいようですが、どうしても知りたい場合は「語句 ポイント編」の「語句」を手がかりにすること、そして少しフランス語の知識に幅を付けたいときには「ポイント」と練習問題をやってみるのですが、そのときにも時々絵本に戻るのが大切なようです。
照井喜美子さんによる絵本のイラストやCDの音声は、当時のNHKラジオ講座の時のものがそのまま使われていて懐かしく、今でも時々読んだり聞いたりしています。
このテキスト、今から20年前に出版された本なので、今でも販売しているか心配でしたが、、、2019年現在も販売されています!
これからフランス語を勉強しよう、という方にはぜひお薦めしたい教材です。
終わりに
この記事では、私がフランス語を勉強する上で大いに役に立った"Le chat aux yeux d'or"、『金色の眼の猫』をご紹介しました。現在もCD付テキストが販売中です。