1日5分、やさしい英語で書かれたストーリーを聞き続け、英語の感覚に慣れ親しむNHKのラジオ英語講座「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」。
3月になって、とある電子書籍サイトが私にこの講座のテキストを薦めてくるので、よく見たら…。
2022年4月から、シャーロック・ホームズ・シリーズも取り上げるのですね!
早速、テキストを購入し、また、過去の講座も少し聞いてみたので、ご紹介します。
NHKラジオ エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
1週間5レッスン;ホームズ物語は毎週金曜
「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」は、曜日ごとにストーリーのテーマが異なります。
2022年度は、4月〜9月の前期は新作で、10月〜3月の後期は2022年4月〜9月の再放送です。
ストーリーのテーマは、
- 月曜 Short Stories;「オリジナル・ショート・ストーリー」
- 火曜 Marie the Scientist;日常と科学の間に横たわるギモンを解説「マリーのハテナ日記」
- 水曜 Heroes and Giants;「世界の偉人伝」
- 木曜 Folklore and Fairy Tales;「世界の昔話・童話」(2016年度のセレクション)
- 金曜 The Amazing Sherlock Holmes;「シャーロック・ホームズの世界」
英検で言えば「準2級〜2級」レベル
「NHK英語グランドデザイン」のレベル設定(以前の記事で引用したNHK英語講座レベル)で言えば、月曜〜木曜はA2レベル、金曜の「シャーロック・ホームズの世界」はB1レベルに配置されるようです。
●A2:日常生活での身近なことがらについて、簡単なやりとりができる
「『NHK英語グランドデザイン』のレベル設定」より抜粋
●B1:社会生活での身近な話題について理解し、自分の意思とその理由を簡単に説明できる
英検で言えば「準2級〜2級」のレベルのようです。
2022年度の放送時間、配信
NHKラジオ第2放送
本放送:月曜〜金曜 午前9:10〜9:15
再放送:月曜〜金曜 午後0:55〜1:00、午後4:25〜4:30、午後11:10〜11:15
土曜 午前9:05〜9:30(月〜金の再放送)
日曜 午後2:20〜2:45(月〜金の再放送)、午後9:30〜9:55(月〜金の再放送)
インターネットラジオの配信サービス「らじる★らじる」(スマホアプリもあり)でも聴け、また聴き逃しサービスにも対応しています。(本放送終了後、約1週間配信されるようです。)
「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」聴き逃し|NHKラジオ らじる★らじる
NHK語学番組ホームページ「NHKゴガク」では、放送の翌週1週間、番組をご案内しています。
また、スマートフォンやタブレットの無料の公式アプリ、「NHKゴガク 語学講座アプリ」では、放送翌週の月曜日から1週間、講座を聴くことができ、簡単な腕試しクイズにも挑戦できます。
NHKゴガク 語学講座アプリ;NHK (Japan Broadcasting Corporation)
無料 App Store Google Play
番組・テキストの使い方
1日5分の番組ですが、番組では単語や文法などの解説は行われず、比較的やさしい英語を英語のまま聞いていきます。
テキストを執筆されたのはDaniel Stewart先生、番組ナビケーターは関根麻里さんです。
そのテキストに、番組・テキストの使い方が記されていたので、少し引用します。
- テキストを読んで、内容を把握する
- 放送を聞いて、ストーリーを楽しむ
- もう一度、テキストを読み返す
Step 1でテキストを読むとき、なるべく辞書は引かずに、日本語に訳さずに読んでいくのがポイントのようですが、ここで、
難しすぎる話、興味がないストーリーはやめる
Step 3でも、「気になるストーリーだけを読み返す」とありました。
毎日5分のリスニング、そしてテキストのリーディングとはいえ、20話すべてを全部聞かなくちゃ&読まなくちゃ!…と思うと、挫折しがちなので、まずは興味があるストーリーから始めるのがいい気がします。
とは言え、どのストーリーも面白そう。
なお、テキストの巻末にはワードリストが掲載されているので、放送を聞いてどうしても分からなかった表現については、これで参照できます。
テキストは紙版のほか、電子書籍版も刊行されているので、自分にあったものを選べそうです。
4月(10月)のホームズ物語は「まだらの紐」と「サセックスの吸血鬼」
毎週金曜日は"The Amazing Sherlock Holmes"。
4月(10月:再放送)は、月の前半はホームズ物語の中でも人気のあるThe Adventure of the Speckled Band「まだらの紐」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズの冒険』所収)が2回に分けて、月の後半はThe Adventure of the Sussex Vampire「サセックスの吸血鬼」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズの事件簿』所収)が2回に分けて、それぞれ取り上げられました。
5月(11月)のホームズ物語は「赤毛連盟」と「花婿失踪事件」
5月(11月:再放送)前半は、これもホームズ物語の中で人気のあるThe Red-Headed League「赤毛連盟」、月の後半はA Case of Identity「花婿失踪(はなむこしっそう)事件」(原作は、いずれも短編集『シャーロック・ホームズの冒険』所収)が取り上げられます。
6月(12月)のホームズ物語は「三人の学生」と「マザリンの宝石」
6月(12月:再放送)前半は、奨学生試験問題が何者かによって書き写される問題が起こるThe Three Students「三人の学生」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズの復活』所収)、月の後半はThe Mazarin Stone「マザリンの宝石」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズの事件簿』所収)が取り上げられます。
7月(1月)のホームズ物語は「孤独な自転車乗り」と「瀕死の探偵」
7月(2023年1月:再放送)前半は、ヴァイオレット・スミス嬢が巻き込まれる奇妙な事件The Lonely Cyclist「孤独な自転車乗り」(原作は'The Adventure of the Solitary Cyclist'、短編集『シャーロック・ホームズの復活』所収)、月の後半はホームズ大ピンチのThe Dying Detective「瀕死(ひんし)の探偵」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』所収)が取り上げられます。
8月(2月)のホームズ物語は「犯人は二人」と「這う男」
8月(2月:再放送)前半は、ホームズとワトスンが狡猾な恐喝王チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンと対峙する、Charles Augustus Milverton「犯人は二人」(短編集『シャーロック・ホームズの復活』所収)、月の後半はSFチックでもある怪作The Creeping Man「這(は)う男」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズの事件簿』所収)が取り上げられます。
毎週水曜日の「世界の偉人伝」。8月24日、2023年2月22日はアガサ・クリスティーです。
9月(3月)のホームズ物語は「ショスコム荘」と「青いガーネット」
9月(3月:再放送)前半は、作者コナン・ドイルが執筆した最後のホームズ作品、Shoscombe Old Place「ショスコム荘」(原作は、短編集『シャーロック・ホームズの事件簿』所収)、そして月の後半、今期の最後の作品は、クリスマスの2日後を舞台にした名作The Blue Carbuncle「青いガーネット」(原作は、いずれも短編集『シャーロック・ホームズの冒険』所収)が取り上げられます。
比較的やさしい英語で、原作をコンパクトにリライトされているので、シャーロック・ホームズ大好きなシャーロッキアンの人も、これがホームズ初体験の人も、難事件の数々を楽しみながら、英語の感覚に慣れ親しめそうです。
(参考)1日10分、英文法も学ぼう
英語学習においては、大量の英語に触れることで、英語のリズムや言葉のニュアンスを体にしみ込ませて行くことは大切です。
一方で、英文の構造を文法的に理解したり、単語をひとつずつ覚えたりすることも重要。
そんな時に役立つ、1日10分のテレビ英語講座、「大西泰斗の英会話☆定番レシピ」もこの機会に。
講座のレベルも「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」とほぼ同じです!
終わりに
2014年のスタート以来、毎月20本のストーリーを1日5分、英語で届けているNHKのラジオ英語講座「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」。
今年度はシャーロック・ホームズ・シリーズを取り上げるということで、私は初めてテキストも購入してみましたが、この機会に、曜日によってジャンルの異なるさまざまなストーリーを楽しみながら、毎日5分のリスニング、そしてテキストのリーディングを続けてみたいと思います。