お知らせ
このブログ記事は、2018年11月4日に私の別ブログ「レストカフェ-ゆーじあむ」に掲載した記事をこちらのブログへ移し、補筆改訂したものです。
私のパソコンはMacBook Pro (13-inch, Mid 2012) で6年前の代物ですが、 常駐ソフトが多い状態で最新OSにアップグレードしてきたためか、非常に動作が鈍くなっていました。
そこで、内蔵HDDをSSDに換装するとともに、内蔵メモリを8GBから16GBに増設することを計画しました。
ここで、Boot CampでWindows 10も利用していたので、SSDに換装した後でもMacでWindows 10が利用できるようにしました。
一連の作業を実施したのは今年の9月中旬でしたが、半年以上経った現在、MacもWindowsも問題なく使えているので、そのことを記事として残しておきます。
(Boot Campについては、次回の記事でご紹介したいと思います。)
高速化する前のMacBook Pro (13-inch, Mid 2012) のスペック
それほど悪いスペックではないとは思うのですが、常駐ソフトが多い上に、さらに毎年のように最新のmacOSにアップグレードしていったため、年々動作が鈍くなってきました。
(なお、9月時点の状態なので、最新のmacOSであるmacOS Mojaveではありません。今も諸事情でHigh Sierraを使っていますが。)
ちょっとしたWebゲームをするだけで、マウスカーソルが「虹色の円(レインボーカーソル)」になって動かなくなるので、次第にMacよりもiPhoneやiPadをメインで使用するようになりました。
Macのディスクスピードを測定するソフトBlackmagic Disk Speed Test - Blackmagic Design Incで評価したら、こんな感じです。目盛りがほとんど動いていない=ディスクの読み書きが遅いことが分かります。
HDDをSSDに換装することを計画→その前に
新しいMacを購入するほどのお金もないし、まだまだこのMacBookを使えると思い、いろいろ調べたら、ハードディスクドライブ(HDD)をソリッドステートドライブ(SSD)に換装すればよいような気がしてきました。
しかしながら、私はたまにBoot CampでWindows 10も使っています。このWindows 10、もともとはWindows 7から無償アップグレードしたものなので、Windows 7のインストールディスクは所持していますが、Windows 10のインストールディスクは持っていません。
いろいろ調べて、現在使用しているWindows 10のアカウントをMicrosoftアカウントに紐付けすれば大丈夫、のような気がしました。
参考にしたのは、
無償 Upgradeした Windows 10 を再インストールする場合の注意点|Kunihiko Ohnaka (Qiita)
という記事です。
Boot Campで作成したWindows領域は有償のWincloneなどを使ってバックアップする手段もありましたが、私の場合、Windowsはそれほど使い込んでいなかったので、Windows 10はクリーンインストールすることにしました。
一方、Macの方は以前からTime Capsule(今では生産終了)を使って、Wi-Fi経由でTime Machineバックアップを行っていたので、それを使ってMacの情報をすべて移行することを計画しました。
本来ならmacOSをクリーンインストールして、アプリケーションについては後から一つずつインストールした方が良いのでしょうが、アプリケーションについてもTime Machineバックアップから復元することを試みました。
もちろん、重要なファイルについてはMac, Windowsともに別途、別の外付けHDDにバックアップを保存しておきました。
- Macについては、Time Machineバックアップから情報を移行させる。それとは別に、重要なファイルについては、別途バックアップを取っておく。
- macOSを最新の状態(現在はmacOS Mojave;MacBook Pro (13-inch, Mid 2012) は対象機種)で使用したい場合は、SSD換装する前にあらかじめOSをアップグレードしておいた方がいいかもしれません。(理由は後述。)
- Windowsについては、重要なファイルのバックアップを保存して、OSはBoot Campアシスタントを使ってクリーンインストールすることにする。そのために、現在のWindowsアカウントをMicrosoftアカウントに紐付けさせる。
Windows 10のユーザーアカウントがローカルアカウントであるか、Microsoftアカウントであるかの確認は、「スタート」ボタン→「設定」の「アカウント」で確認できます。
ユーザー名の下にメールアドレスが表示されている場合はMicrosoftアカウントです。
SSDへの換装、メモリの増設
まずバックアップ
先に記したように、バックアップを忘れないようにしましょう。
準備したもの…締めて3万円也
HDDをSSDに換装するついでに、メモリも8GB→16GBに増設することにしました。
MacBook Pro (13-inch, Mid 2012)の最大積載メモリは、Apple公式によると8GBなのですが、
やっぱりMacbook Pro 2012の最大メモリが16GBの件について|プログラマでありたい
というブログ記事によれば16GBでも大丈夫そうです。(もちろん、これも自己責任です。)
それでは、今回の作業で準備したものです。
下の写真の右上の赤いものはMacBook Proの保護カバーです。これをつけていたので、Macの外観は比較的きれいです。
アネックス(ANEX) 精密ドライバー +00×50 No.3450
アネックス(ANEX) T型ヘクスローブドライバー T6×50 No.6300
ナカバヤシ ノンフロンエアダスター 逆さ使用OK トリガータイプ 40838
私が購入したときはトータル約3万円の買い物でしたが、2カ月前に比べてSSDが安くなっているので、トータル2万5千円くらいでも準備できるかもしれません。
使用していた内蔵HDDの容量が750GBだったので、本来ならSSDはそれと同じかそれ以上の容量のものを購入する必要があると思いますが、私の場合はHDDの使用量に余裕があったので500GBのSSDでも大丈夫だと判断しました。(データはこまめに外付けHDDに移す。)
SSDの換装とメモリの増設
繰り返しますが、作業は自己責任でお願いします。
これについては、参考にしたブログ記事(上記以外の記事)(このブログ記事の一番下に記載)などにも詳しく書かれているので、方法についてはそれらをご参照ください。
換装・増設前後の写真と、作業を行う際のポイントのみ記しておきます。
換装前
換装後
作業を行う際のポイント
- 電源を抜いた状態で作業し、作業前は静電気対策を十分に行う。
- MacBook Pro (13-inch, Mid 2012)の裏蓋は10本のネジで固定されているが、うち3本は長いネジなので、ネジを外したら分かりやすいように並べておく。
- ファンの周辺や裏蓋の裏側は埃がたまっていると思われるので、基板には触れないようにして、エアダスターでしっかり掃除をする。
- メモリやコネクタなどを脱着するときは慎重に行い、無理やり行わない。
換装・増設後はMacBook Proの裏蓋を閉めます。
この間、約20分。私は写真撮影しながら進めていたので、テキパキ行えば15分もかからないかもしれません。
SSDのフォーマットとOSのインストール、データの復元
私はこの作業に若干もたつき、この部分については他のブログ記事でもあまり詳しく触れられていなかったので、少し記しておきます。
「option+command+R」キーを押しながら電源を入れてMacを起動
SSDをフォーマットしてOSをインストールする必要があるので、通常リカバリモードで(「command+R」キーを押しながら電源を入れて)起動させるですが、それだとmacOSが最新のバージョンにアップグレードされず、一手間かかりそうだったので、インターネットリカバリモードで(「option+command+R」キーを押しながら電源を入れて)起動させました。
これだと、MacBook Pro (13-inch, Mid 2012) に互換性のある最新OS(当時はmacOS High Sierra)にアップグレードされます。
macOS 復元から macOS を再インストールする方法 - Appleサポート
まず、「macOSユーティリティ」が立ち上がるので、そこから「ディスクユーティリティ」を選択してSSDをフォーマットします。
この時は、macOSの最新ファイルシステムであるAPFSでのフォーマットの選択肢はなく、従来の「MacOS拡張(ジャーナリング)」を選択しました。
ディスクユーティリティを終了させると、再びmacOSユーティリティに戻るので、次に「macOSを再インストール」を選択しました。当時の最新OSであるmacOS High Sierraがインストールされます。
OSのインストールが完了すると、初期設定画面が出てくるので、順番に従って設定すると、(写真を撮り忘れたのですが)「このMacに情報を転送」という画面が現れるので、そこで情報の転送方法を「Mac、TimeMacineバックアップ、または起動ディスクから」をチェックして、Time Machineバックアップから情報を転送すれば完了!…と思ったのですが。。。
残り時間が。。。
この後、Wi-Fiが切断されて強制終了となり、中途半端にデータが移行された状態になってしまいました(汗)
この原因は、Time CapsuleもMacBook Pro (13-inch, Mid 2012) もそのワイヤレスプロトコルがIEEE 802.11a/b/g/nで、高速無線LAN規格のIEEE 802.11acに非対応なのに加えて、アプリケーションを含めてすべての情報を転送しようとしたことが原因だと思われます。
転送するデータはアプリケーションを除いた書類などに限らなければならないのか、と思案していましたが。。。
取り出した内蔵HDDから情報を転送する
MacBook ProのHDDをSSDに換装|花野滋 (note)
には、先に外付けSSDにOSをインストール、データを移行し、その後で内蔵HDDをそのSSDに換装するという内容が記されていました。
それなら逆も可能では?
取り出した内蔵HDDを外付けHDDとして使用するために、Salcar社のHDD/SSDケースを購入していました。
これにはUSB3.0ケーブルが付属しているので、すぐに外付けHDDとして使用できます。
このHDDから情報を転送すれば、いけるのでは?
Salcar社のHDD/SSDケースについては、以下のブログ記事を参照しました。
MacBook Proから2.5インチHDDを取り外したのでAmazonベストセラーになっているSalcar社のUSB3.0ケースを購入しました|crokodile notebook [鰐ノート]
Amazonレビューにもあるように、付属の説明書通りにこのケースを開けようとすると、なかなか開け方が分かりにくいのですが、コツさえつかめば本体をスライドさせることで簡単に開けられます。
また、付属の防震クッションは先に置くと2.5インチHDDが入りにくいので、先にHDDを入れつつ後から詰めるようにしてクッションを入れました。
上の写真では分かりにくいですが、左下に外付けHDDを置いており、USB3.0ケーブルでMacと接続しています。
MacBook Pro (13-inch, Mid 2012) はUSB3.0に対応しています。
「option+command+R」キーを押しながら電源を入れてMacを起動(再挑戦)
取り出した内蔵HDDを外付けHDDにしてMacに接続し、再び「option+command+R」キーを押しながら電源を入れてMacを起動すると、macOSユーティリティが立ち上がるので、ディスクユーティリティを選択して、SSDを再フォーマットします。
今度は下のように、macOSの最新ファイルシステムである「APFS」しか選べないので、それを選択しました。おそらく一回macOS High Sierraをインストールしたからだと思われます。
ディスクユーティリティを終了させて、次に「macOSを再インストール」を選択するのは先程と同じです。最新のmacOSがインストールされ、インストールが完了すると初期設定画面が出てくるので、順番に設定すると、「このMacに情報を転送」という画面が現れるので、情報の転送方法で「Mac、TimeMacineバックアップ、または起動ディスクから」をチェック。
上の写真で、右のTime Capsuleではなく、左の黄色い「Macintosh HD」が先程の外付けHDDなので、そちらを選択して続けます。
今度は、比較的時間もかからずにスムーズに情報を転送できました。
最後にTRIMの設定を行う
無事にMacが起動したら、左上の「アップルマーク」→「このMacについて」→「システムレポート」→「SATA/SATA Express」を確認します。
TRIMサポートが「いいえ」になっていると思いますので、SSDを長期間使い続けたときのパフォーマンス低下を防ぐために、これを「はい」にします。
ターミナルを開いて、
sudo trimforce enable
と入力し、"y
"を2回入力して再起動したら完了です。
(TRIMの設定は、鳴神優さんの以下のブログ記事を参考にしました。SSDの換装作業全般についても参考にしています。)
MacBook Pro 2012midモデルをSSDに換装したらめちゃくちゃ快適なMacになりました|USEFUL TIME
TRIM設定前のSATA/SATA Express
TRIM設定後のSATA/SATA Express
SSD換装/メモリ増設後のMacBook Pro (13-inch, Mid 2012) のスペック
外部750GB USBディスクは今までの内蔵HDDで、外付けHDDとして使用しているものです。
メモリも16GBで動作しています。
Blackmagic Disk Speed Testで評価したら、こんな感じです。読み書きの速度がまずまず上昇しています。
速度が速くなった証拠は他にもあります。
Macの電源を入れてからログイン画面になるまでの時間を手動で測定したところ、
- SSD換装/メモリ増設前:2分55秒91
- SSD換装/メモリ増設後:20秒20
と格段に速くなりました。何よりサクサク動くことを1カ月以上経った今でも実感できています。
終わりに:次はBoot CampでMacにWindows 10をインストールします
WindowsではサンディスクSSDダッシュボードソフトウェアにより、ドライブのステータスをモニターできるのですが(Macには該当ソフトウェアはありません)、それが下のようになります。
Windowsもサクサク動いているのですが、ここに至るまでには少し苦労したので次の記事にて紹介します。
参考にしたブログ記事(上記以外の記事)
SanDiskのSSDを選んだのは、以下のブログ記事を参照して総合的に判断しました。
SSD買い替え。(iMac 起動ドライブ)【追記】SanDisk Ultra 3D|denno-bonno Ver.2.2
メモリについては、以下の2つのブログ記事を参考にして、シリコンパワーのメモリにしました。
MacBook Pro (13-inch, Mid 2012)のメモリ増設して16GBにした|MOL
MacBook Pro 13-inch Mid 2012のメモリと内蔵HDDを交換|こうちかずおのブログ
その他に用意したもの、及びSSDの換装作業の方法については、以下のブログ記事も参照しました。